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昨夜は眠れなくて、『G線上のあなたと私』を見てたら、それがまあ面白くて、目が完全に覚めた。6話まできた。

大人のバイオリン教室で出会った3人を中心とした群像劇なんだけど、その3人の関係性が素晴らしくて、マジでずっとカラオケでバイオリンの練習し合う仲でいてほしくて、波瑠と中川大志の2人、頼むから恋になるな、恋になるなって願いながら見てる。

あと、松下由樹がずっといい。教室に挨拶だけしに来た時とか、波瑠とバス停で話すところとか、脳梗塞になって落ち込む義母の夏樹陽子を励まそうといつもより明るく前向きでいるところとか泣いてしまった。

桜井ユキ演じるバイオリン教室の先生が、粘り強く想いを伝えてくる中川大志に「恋とか愛とかだけの関係性って寂しくないですか?」みたいなことを言うシーンがあるわけだけど、それは残酷なセリフのようで、すごく「人間愛」に溢れたもので、まさにこのドラマは「人間愛」について考えるドラマでもあるから、かなりグッときた。

結婚直前に自分を裏切ってきた元婚約者の両親が大変な状況にあると知ったときには、どんなに憎い相手でも、心配になるし、その人自身にも思いやるような言葉をかけたくなる。結構そういうのが大事で、ドラマって10話を3ヶ月近くかけて放送するから、そういうときの、人間の、ああでもないこうでもない、みたいな、葛藤というか、煩悶というか、それと同時に、日々の楽しみだったり、徹底して、その過程を見せてくれるから、とことん、生活者のためのものだなって感じる。そういう意味では映画とはまた違う。あの山田太一がテレビドラマの人だというのにも納得がいく。

 

あと、やっぱり、人間は他人のことだと、冷静に偉そうなこと言えるのに、自分のことだと、他人を見ているような眼差しを自分にはなかなか向けれなくて、びっくりするくらい青臭いことを口走ってしまう。でも、このドラマだと、夏樹陽子でさえ、落ち込んだ時にそういうことを言ってるので、そこは安心していい。それって別に年齢によるものでもないんだな。とは言いつつも、松下由樹の大人な振る舞いもやっぱりすごい。まあとにかく楽しみなドラマが出来ましたわ。

見ながら、『カルテット』を思い出したわけだけど、もう少しあっちは切実というか、痛みを伴う感じがする。それに比べてこのドラマはいまのところ、なんだか軽やかだ。

 

てなわけで、眠りについたのは、午前6時。起きたのは11時。

今日もピザ風トースト。コーヒーは買うのを忘れたのでストックのブレンディーのポーションを水で割って飲む。

 

TSUTAYAディスカスの返却期限が週明けで、どうやら必着らしく、早めに送らないと延滞料金取られそうで心配で、近所の郵便ポストの回収時間のラストが午後4時とかだったので、バイトに行く時間通りに向かうと過ぎてしまう。だから昼に近くのポストまで歩いて出しに行くことにした。すごい雨だった。半ズボンとサンダルで出たので、ベタベタになった。

 

冷蔵庫にあったひき肉と玉ねぎを炒め、ソースをかけてハンバーグ風に。トーストを2枚焼いた。片方にはチーズをのせた。キウイが半分余っているのに気づいて、スプーンでほじくってそれもトーストにのせた。さすがに美味しすぎて自分は天才かと思った。労働のことを考えているときは、いかに人生が苦しいかばかりが頭に浮かぶけれど、ご飯のときはそんなこと全部忘れて、人生最高って全能感でいっぱいになる。むしろ、飯食ってるときは人生じゃないというか、人生を忘れられる気がする。飯食いながら働ける会社ありませんかねって感じだけど。

最近の宇野常寛がよく言っていることがとてもピンときた。

「ラーメンは着丼と同時に人を孤独にしてくれる」

みたいなことだったかな。

承認から遠く離れて、自分ひとりの時間を充実させる「制作」の第一歩は、料理だし、もっと言うと、食べることだ。